MS(multiple sclerosis:多発性硬化症)発症の経過(その2)
木曜日。異常を感じてから4日目。
この日は正直なところ、特に変化を感じることもなく過ごしていた。
翌日に検査をする、と決まっていたため気持ちが落ち着いていただけかもしれないけれど。
痛みの感じ方や見え方(視界の横一線にグレーのラインが見える)など、冷静に観察していたな、と振り返って思う。
金曜日、5日目。
この日は元々、母親と出かける予定で有給休暇を取っていた日。
国立新美術館で開催されていた「マグリット展」に行く約束をしていた。老婆とのデートである。
学生時代に渋谷のBunkamuraで開催されていたものに行って以来、ということで心の底から楽しみにしていた。
(ちなみに一番楽しみにしていたのは「光の帝国」がまた見られる!ということだったのだけれど)
しかし。この日になると視界がかなり悪化していて、ぼやけて見づらいエリアが相当広がっていて。
左目で見る視界は、ぼやけていない部分もなんだかザラついていて、擦りガラス越しに見ているよう。明るさもかなり落ちていたので、両目を開けていても実質右目だけで見ているような感覚だった。
そんな具合で、せっかく楽しみにしていたマグリットの絵画もイマイチよく見えず…必死で近付いて右目を凝らす、ということを繰り返していたのをよく覚えている。
母親と別れ、夕方から眼科へ。眼科の検査では「眼底の撮影」と「視野検査」を。
視野検査の結果、左目の右下がすっぽり抜け落ちているという結果に。水曜日に感じていた”視野が欠けてる気がする”という感覚は、どうやら正しかったらしい。
問診では、眼球の動きと眼球チェックがあり、現時点での見え方、痛みについてかなり細かく医師に伝えた。
「甲状腺の病気に罹ったことはあるか?」という質問もあったなぁ。
以下、診察直後にスマホにメモした内容を、そのまま。医師とのやり取りや、その時に感じたことがそのまま残っているので、少し長くなりますがご容赦ください。
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