2016年5月:人生初のセカンドオピニオン
セカンドオピニオンの予約が取れたのは、5月第2週…通院予定日の直前だった、
どうせ自費なら、一番詳しい(であろう)お医者さまにお願いしたいと思い、とある先生を指名してのセカンドオピニオン。
MRIの画像や必要書類は事前に病院で用意してもらっていたので、セカンドオピニオンに行く前に郵送で送っておいた。
当日持参するよりもスムーズだと思ったし、セカンドオピニオン先の病院からも事前に送るように指示があったし。
…結論から言えば、当日手持ちでもあまり変わらなかったかも、とは思うけれど。
さて、このセカンドオピニオン。当初は自分1人で行くつもりだった。
眼科での初診から入院手続き、MSの告知や治療方針の検討まで全て1人でやってきていたし、今さら親の手を煩わせる必要もないかなと思ったので。
が、実家に「セカンドオピニオンに行くから」と話をしたところ、何故か父親が「僕も行く!」と…予想に反して父と娘、2人で行くことに。
このタイミングになって、どうして?と思ったのが正直なところ。でも、親には親なりの考えや思うところがあったのでしょう。
子の立場としては断る理由もなく、半ば押し切られるような勢いで同行してもらうことになる。
セカンドオピニオンでは、家族歴や生活歴、日常生活に関して細々と質問された。
質問されたのは
・親兄弟、祖父母の病歴。特に神経系の疾患がないか?の確認。
→神経系の疾患は、恐らくなかったはず。数年前に父親がベル麻痺になったぐらい。
・服用している薬の有無
→当時、低用量ピルを服用していたのと、頭痛時にロキソニンのお世話になるぐらい。
・睡眠時間
→平均で5~6時間
・結婚歴
→はい、未婚です
・食生活について
→食事の時間は不規則&パンやおにぎりなど炭水化物のみで簡単に済ませることが多い
肉ばかり食べることはないか?という質問もあった。肉のおかずが多くなりがちな点は否めないけへど、肉好きで肉ばかり食べる、ということはないかと。
その後、MRIの画像をパラパラ見ながら、現段階での見解を伺う。
結論としては
1)
現時点ではMSの見立てで良いと思います。
NMOの可能性も否定できないけれど、もしNMOだったとしてもNMOSDという判断になるかと思います。
2)
MSだとしても非常に軽症なので、無理に治療を始める必要はないでしょう。
生活習慣の改善で良くなる人もいるので、まずそこから始めてみては?
様子を見て、症状が進行するようであれば(NMOSDの可能性を考えて)ステロイド投与を検討してもよいかもしれません。
3)
念のため、MOG抗体値を測定してみたらどうでしょうか?
ピルはMSの発症要因になっている可能性があるので服用をやめた方がよいでしょう。
というお話。
『生活習慣』に関しては、肉食を控える&油物を控えるなどの例を挙げられたけれど、この点はあまり当てはまらない気がする…
しばらく様子を見る、という点は自分のなかでも考えていたことなので納得だったけれど、PMSで辛い時期だったので”ピルの服用を止めるように”と言われたのはちょっと残念だった。
父親が「それ見たことか!」な顔をしていたのも、嫌だったなぁ…
(父親からしたら、自分の娘がピルなぞ飲んでいるのは心外だったのでしょうが)
所要時間は1時間。
お医者さまからの質問&こちらの回答で40分以上。
現時点での見立てと、それに対するこちらからの質問で15分くらい。思った以上にあっという間の時間だった。
最後に、絶対に聞いておきたかった新薬について。
当時まだ申請中だった『テクフィデラ』に対する所感と見解を伺っておく。
先生が仰るには、フィンゴリモド(イムセラ/ジレニア)ほど効果が強くない反面、効き目がマイルドなので軽症の患者さんにも使いやすいのではないか、とのこと。
この頃、主治医からは「治療をするならイムセラかコパキソンの二択」と言われていた。
が、イムセラは今の自分には強すぎるのではないか?という一抹の不安が拭えず、コパキソンは毎日の自己注射、が気になっていたので、別の良い方法がないかと考えていたのだ。
あくまでも1人のお医者さまの見解ではあるものの、この病気の領域で詳しい先生が仰るのであれば、テクフィデラを使う方向で前向きに考えてもよいのかも?と思いつつ帰路につく。
ちなみに、抗MOG抗体に関しては後日の診察で無事に測定へまわしてもらえることになった。
診察時にセカンドオピニオンの回答書を忘れてきたり、治療法が決まっていないのに特定疾患の申請を出す方向で話をし始めたりと、相変わらず微笑ましい出来事があったのは、内緒。
※このブログに記載されているのは、あくまでも1人の多発性硬化症患者の体験談です。
発症の原因は2019年1月の時点で未だ確定に至っていませんし、特定の生活習慣や服薬が発症を誘発するという確定もありません。
また、治療薬に対する考え方は医師それぞれで異なりますし、同じ治療薬を使っていても副作用の出方や効果の強さも異なります。
あくまでも、一患者個人のケースであり、考え方であることをご理解いただければ幸いです。